感性と理性の話

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たま
たま

あかるさん、あかるさん!

あかる
あかる

たま、今日はどうした?

たま
たま

感じるのが大切ってよく言ってるけど、考えるのはダメなの?

あかる
あかる

ダメじゃないぞ? 物事には順序があるということだよ

たま
たま

それってどういうこと?

現代人の考え癖

現代人は「考える」ことに偏り過ぎています。

それもそのはず。

幼い頃から「よく考える」ことを教育され、考えないと生きていけない社会で暮らしているからです。

しかし、ここで一つ気づく点があります。

人は初め「感性」だけの存在として産まれ、成長しながら「理性」を身につけたはず。

つまり、感性が先、理性は後なのです。

ところが、現代ではこの順序が逆転してしまいました。

順序のあべこべは、物事の作用を狂わせます。

分別を失ったり、真偽の区別が付かなくなってデマに踊らされたりするのもそのためです。

まず「感じる」があり、「考える」は人と関わり社会に参加するために身につけます。

この順序を守ることが大切です。

なので、順序があべこべな現代では「考えるより感じよう」と言われたりします。

感性は自然、理性は建物

たま
たま

そっか~、感じてから考えればいいんだね

あかる
あかる

まずはそんな感じだね
そして感性は自然、理性は家を建てるようなものなんだ

たま
たま

……? 家?

人の感性は、自然に由来します。

例えば「人はどこからやってくるのか?」

その答えは自然です。

人は生命であり、生命は自然の中から生まれました。

人の体を作っているのも、元は自然界にあった物質です。

そして人の意識は、地球や天体の運行と関係が深く、自然とのふれあいによって育まれます。

だから、感性は自然から生まれているのです。

一方の理性は、人が生きていく必要性から生じました。

物事のメカニズムを認識し、それを活用して最適なアクションを取るためです。

例えば、人は火を使いこなします。

火によって、今まで食べられなかった食べ物も口にできるようになりました。

道具・住居・社会システムなども、理性の力で作られています。

理性とは、ありのままの自然界に枠組みを組むための能力

つまり、材料を加工して家を建てるような力と言えます。

感性と理性を掛け算する

たま
たま

ふ~ん、じゃあどっちも大切なんだね

あかる
あかる

もちろんさ。理性を失ったら人とは言えないからね

もっと言えば、感性と理性は掛け算できるんだ

たま
たま

……?!

感性と理性は、対立するような別物ではありません。

人の中で、渾然一体となって働きます。

分かりやすく「感性=右脳」「理性=左脳」と捉えてみましょう。

当たり前ですが、どちらも人の脳内で繋がっています。

「脳梁(のうりょう)」という神経の束によって繋がっており、お互いに情報を交換し合うのです。

この情報交換がスムーズであるほど、人の脳はよく働きます。

感性から理性へ、理性から感性へ。

感性と理性の間で活発にやり取りすると、人の頭はどんどん良くなっていきます。

「8+8は16」ですが、「8✕8は64」。

感性と理性はバラバラにせず、掛け算のように一緒に使うことが大切です。

たま
たま

感じたことを言葉にして、言葉から何かを感じればいいのかな?

あかる
あかる

たまは賢いな~
だいたいそんな感じだよ

たま
たま

やった~!

始まりは”内観”から

では、感性を高めるにはどうしたら良いのでしょうか?

まずは「内観」を行うことです。

内観とは、読んで字のごとく自分の内側を観察すること。

体の硬いところ・楽なところ。
温かいところ・冷たいところ。

そして、心の状態をただ観察します。

この時、雑念が湧いてくることもありますが、雑念は放っておきましょう。

なぜなら、心に溜まったゴミが原因で生じているからです。わざわざ触れる必要はありません。

観察が進んだら、今度は自然に触れます。

太陽の光、肌を撫でる風、水の気配、植物の気などなど……。

おそらく、今までよりもはっきりと感じ取れるはずです。

その感覚を、ソムリエ気分でさらに細かく感じ分けていきましょう。

この繰り返しによって、感性が育まれていきます。

あかる
あかる

いきなり他者と向き合うことから始めると、相手の想念を貰って影響されちゃうぞ

雑念に捕らわれない心。そして自然と調和した感性。

それを養ってから人に接すると、今までとはガラリと違った相手の姿が見えてきます。

いつも怒っているあの人は、不安で不安で仕方がない人だった。
いつもグチグチしているあの人は、助けてほしいのに助けてもらえずにいる人だった。

「口で言っていること」ではなく、やっていること起きていることに心を澄ませましょう。

見えない物が見えてくる感じ、してきませんか?

これを「心眼」と言います。

目や耳で理解するのではなく、感じる力によって本当の姿を見る力のことです。

コツは、感性と理性を「1:1」のバランスで使うこと。

それから「10:10 → 100:100 → 1000:1000」という風に拡大していきます。

理性に偏らず、感性を盲信せず、常に中道を歩むことが大切ですね。

たま
たま

日向ぼっこすればいいのか~!

あかる
あかる

たまはいつも気持ち良さそうにお日様に当たってるもんな

……あれ、たま?

たま
たま

すや~

あかる
あかる

(たまは今日も、たまだなぁ)