
ふみゅ~……

おや? たま、どうした?

あのね、考えれば考えるほど
よくわかんなくなっちゃうの

「考えすぎ」の問題だな
よし、今日はその話をしよう
精神の働きには順序がある

まず、人の精神の大元は「分け御霊」だ

わけ……たま?

「わけみたま」な
神さまの一部を貰っているということだよ
それから「魂→意→思→感→考」の順番になっているぞ
分け御霊の働きは、人が人であるようにという働きです。
運動し、結びつき、良きに計らい、有り難しを為します。
簡単に言えば「行動する・仲良くする・より良くする・価値を生む」働きです。
それぞれ「荒魂(あらみたま)」「和魂(にぎみたま)」「幸魂(さきみたま)」「奇魂(くしみたま)」と言います。

善人でいるための元みたいなもんだ
こういった働きをまとめた塊が、いわゆる「魂(たましい)」です。
この魂が「意識」を持ちます。
意識の働きは、主に「観ること」と「発すること」です。
「観る」とは、対象がどのようであるか把握する働き。
「発する」とは、「こうしよう」という意志を生み出すことです。
把握したことを言葉にするのが「思う」で、思いにベクトルを持たせると意志が発動します。

聞き慣れない表現が多かったよね
ちょっと図にまとめようか


実際はもっと複雑だよ
ここまでは、人の内側のお話です。まだ外の世界とは関わりがありません。
意識が外側の何かと接触する時、初めて「感」が現れます。

感は五感+αのことだ
触覚・聴覚・味覚・嗅覚・視覚……
第六感は、仮に霊覚とでも呼ぼう
五感が働くと、それは心というスクリーンに映ります。
意識はそれを観て「こうなってるな」と思い、「じゃあこうだ」と「意志する・考える・感情を生む・体を動かす」といったアクションを取ります。
このアクションを「業(ごう)」といいます。

業は「身・口・意によって行われる何か」くらいの意味だ
身=行動、口=発言、意=思考・感情でだいたい合ってる
考え癖は上辺のクセ

たまにはちょっとむずかしかった……

そうかもなぁ……なら、これだけ覚えとけばいいよ
考えるは、大元から一番遠いんだ
精神の働きの順序を、改めて図で見てみましょう。


めっちゃシンプルにまとめてみた
見てわかる通り、「考える」はかなり右の方……
つまり遠いところにある
ここで注意すべき点は、外とは必ず「感」を通じて接すること。そして五感で得た情報を元に、考えたり行動したりすることです。
では、考えすぎとはどんな状態でしょうか?
これも、上の図を元にするとひと目でわかります。


ほえ~?!
なんか壁みたい

そういうことだ
考えすぎは、人の内と外を壁で塞ぐようなものなんだ
そりゃあ、わからなくなるはずだよ
感じることが大事な理由
では、この考え過ぎの状態を解消するにはどうしたらよいでしょうか?
人は必ず、「感」によって外と接します。
そう、「感じる」を増やせば良いのです。
すると、こうなります。


感じるを増やしたら
なんかいっぱい増えた!

外をより認識できるし、
バランスよく思考もできる
これが精神の豊かさだ
考えぐせを直すには、五感の刺激により多く触れることが大切となります。
その刺激も「不快な刺激」ではいけません。
心にネガティブなことをたくさん映してしまうので、世界が地獄のように見え出します。
「快」「楽」「嬉」「幸」といった「快い刺激」を多く受けるようにしましょう。
すると考えぐせが直るばかりか、思考能力も上がり、精神は豊かになっていくのです。

むずかしく考えずに
いっぱい遊んで!
おいしいもの食べて!
ぐっすり寝て!
え~と、それから……

(たまが元気になってよかったな)